私たちの身体で一番硬いパーツ

私たち人間の身体で一番硬い場所はどこかご存知でしょうか。骨と答える方が多いかもしれませんが、それは不正解です。頭蓋骨などは硬いと思われますが、実はもっと硬いパーツがあるのです。最も身体の中で硬いのは、歯です。歯は、エナメル質と象牙質とセメント質と呼ばれる大変硬い組織から成り立っています。中でも最も硬いと言われているのが、エナメル質であり、水晶と同等の硬度があります。物の硬さを測る指標としてモース硬度と呼ばれるものがありますが、モース硬度が7もあります。骨は4~5程度ですので、骨よりもずっと硬いものなのです。そしてエナメル質の下にある象牙質でさえもモース硬度は5~6もありますので、想像以上に非常に硬いと考えて良いでしょう。歯は、エナメル質と象牙質によって大切な歯髄を守っているのです。

どんなに強い力がかかっても丈夫な歯

歯の硬さを力で示すとわかりやすいかもしれません。私たちが歯を食いしばるだけで、男性の場合は60㎏、女性の場合は40㎏ほどの負荷がかかります。普段の食事をする際にはこの負荷の半分から4分の1くらいの力が歯に加わっています。この負荷や力にも耐えられるほど、歯の硬さは硬いのです。これだけ硬い歯を削るには、どんな道具を使って削っているかご存知ですか。鉄だろうかと想像されるかもしれませんが、鉄はそもそもモース硬度が4しかありませんので、歯よりもずっともろいものなのです。エアタービンと呼ばれるドリルを使って、歯を削られますがこの正体はモース硬度の中でも最高レベルに高いモース硬度10のダイヤモンドです。ダイヤモンドを高速に回転させて、硬い歯を難なく削ることができるのです。

硬くても酸にとても弱いのが特徴

歯がどれだけ硬く、力の加わるものかどうか理解できたことでしょう。しかし、これだけ硬い歯であっても酸や虫歯菌には非常に弱いという特徴があります。そのため、食後の歯磨きを怠っていると虫歯になりやすくなったり、歯に穴が開いてしまうという事が生じるのです。虫歯菌が出した酸によって表面にあるエナメル質を溶かしてしまうため、虫歯ができてしまいます。これだけ硬いパーツならちょっとやそっと歯磨きしなくたって大丈夫という考えでは気づかぬうちに虫歯になる恐れがありますから、日頃からしっかりと、毎食後に丁寧な歯磨きケアを行うように気遣いましょう。

予防定期検診

虫歯や歯周病を防ぐには予防しかありません。定期検診(3~6カ月)に行かれての予防が大切です。

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