
顎が痛いのは“よくあること”ではありません
「朝起きたら顎がだるい」「口を開けるとカクっと音がする」「硬いものを噛むと痛む」。こうした症状は、年齢や体質に関係なく誰にでも起こり得るものです。しかし、“よくあることだから”と放置するのはおすすめできません。顎の痛みは、噛み合わせの乱れや歯ぎしり、ストレス、生活習慣など、さまざまな原因が複雑に絡み合って生じることが多く、自然に治るケースは多くありません。慢性化すると食事や会話に支障が出るだけでなく、頭痛・肩こり・耳の違和感など全身症状につながることもあります。痛みが続く場合は早めに歯科を受診し、原因を明らかにすることが第一歩です。
歯科で分かる顎の痛みの原因
歯科では、顎の関節(顎関節)だけでなく、噛み合わせや歯並び、筋肉の使い方など、口全体の機能を総合的にチェックします。顎の痛みの代表的な原因は「顎関節症」ですが、その背景には以下のような要因が隠れていることが多くあります。
歯ぎしり・食いしばり
無意識に強い力がかかり、筋肉や関節が疲労します。
噛み合わせの不調和
上下の歯が適切に噛み合わないと、顎が不自然な動きを強いられます。
ストレスや生活習慣
姿勢の悪さ、片側だけで噛む癖、長時間のスマホなども影響します。
外傷や関節の炎症
以前の怪我や炎症が痛みを引き起こすケースもあります。
歯科では、必要に応じてレントゲンや噛み合わせ検査を行い、症状の根本原因を特定します。
放置すると悪化する可能性。早めの受診がカギ
顎の痛みを放置すると、開口障害(口が開きづらくなる)、関節の変形、慢性的な頭痛など、日常生活に大きな影響が出る可能性があります。さらに、歯ぎしりや食いしばりが原因の場合、歯が欠けたり、被せ物が割れたりするリスクも高まります。適切な治療を行えば、症状が改善するケースは多く、マウスピースの装着や噛み合わせの調整、生活習慣の見直しなど、負担の少ない治療から始められます。
「少し痛いだけだから」と放置せず、気になる症状がある場合は早めの相談を。顎の痛みは、歯科で原因を特定し、改善への道を見つけることができます。健康な口元を守るためにも、ぜひ一度チェックしてみてください。
知覚過敏と歯ぎしり
知覚過敏の原因はさまざまです。眼で確認できるほど歯の形に変化がある場合、早期に処置をしないと日常生活にも支障をきたします。
















