普段歯磨き粉を購入するときに何を重視して選んでいますか?
値段や風味、用途(歯磨き、ホワイトニング、口臭ケアなど)といった様々な違いの歯磨き粉が存在しますが、含まれている成分や働きについて知っている方は少ないのではないでしょうか。
実は歯磨き粉にはさまざまな危険性が考えられる成分が含まれている場合があります。
発泡剤「ラウリル硫酸ナトリウム」
一つ目は歯磨き粉に発泡剤として含有している「ラウリル硫酸ナトリウム」です。
この成分は、泡立ちを良くする役割があり歯磨き粉以外にもシャンプーや洗顔料、洗濯用洗剤、台所用洗剤といった日用品の多くに利用されています。
歯磨きの際、泡立ちを良くしてくれるので磨けた気になってしまい、磨き残しを引き起こしやすくなります。
結果として歯石が溜まりやすく虫歯の原因となる場合が考えられるので注意が必要です。
またラウリル硫酸ナトリウムは浸透しやすい性質を持っているため、この成分が含まれた歯磨き粉を使うことで口内炎を引き起こす可能性があるといわれています。
またラウリル硫酸ナトリウムは味覚障害を引き起こす原因のひとつであると考えられています。
歯磨きをした後に食事をすると味が変わったように感じるのは、ラウリル硫酸ナトリウムの作用のためという説もあります。
過去にはラウリル硫酸ナトリウムに発がん性があると問題視されたこともありましたが、歯磨き粉に含まれているのはごく微量なので気にする必要はありません。
研磨剤「炭酸ナトリウム」・「ケイ素」
二つ目は歯磨き粉に研磨剤として含有している「炭酸ナトリウム」や「ケイ素」です。
歯磨き粉における研磨剤の役割は、歯の表面をツルツルにしてくれたり、歯を白く見せてくれるというものです。
この研磨剤入りの歯磨き粉を利用すると歯のエナメル質を傷つけるだけでなく、歯茎にもダメージを与えることがあります。
エナメル質が傷つと、歯の表面に着色が付きやすくなる原因にもなります。
また、歯の表面が削れることで知覚過敏の症状が現れることがあります。
歯磨き粉を選ぶ際に気をつけること
歯科医院ではラウリル硫酸ナトリウムや研磨剤を含まない商品を提供していても、一般販売の歯磨き粉には両方が含まれていることがあります。
歯が体の健康にも影響を与えることは、これまで他の記事でもご紹介してきている通りですので、歯磨き粉も安全なものを使いたいものです。
成分やパッケージの表記に注目して購入してみてください。
ぜひ安心安全なものを正しく使ってむし歯や歯周病を予防しましょう。
予防定期検診
虫歯や歯周病を防ぐには予防しかありません。定期検診(3~6カ月)に行かれての予防が大切です。